人口増加を抑制するため、私たちは、家族の人数を少なくする方向へ急速に移行するのか、それとも現在アフリカの1部の国で現実になっている飢餓の拡大と死亡率の上昇をその手段とするのかが重要な問題になります。
私たちが環境維持系を保護するため、実行の必要がある課題と現在実行中のそれとの間のギャップは、拡がりつつあります。
私たちの将来に対する主な脅威は、国と国との関係よりも、私たちと自然系との関係や私たちが依存している資源に関連して引き起こされることが多くなるでしょう。
この事実を認識して用語「安全」を再定義しないかぎり、21世紀に入ろうとする人類の展望は寒々としたものになる可能性があります。
私たちがすばやく行動に立ち上がらなければ、環境悪化と社会崩壊が相互を促進し始める可能性と危険があります。
石炭や石油など化石燃料が温室効果の主な要因である事実は、1般に認められています。
あなたは、化石燃料と原子力のいずれを選択するかに関して、どういう問題が起きているとご覧になりま私がもっとも賢明だと思う実行課題は、温室ガスの大部分を構成する化石燃料の排出炭素を減らす最低費用戦略の採用です。
そのために利用すべき投資リストは多項目にわたり、その大多数はエネルギー効率の改善また1部は再生エネルギー源の利用に関連しています。
私たちは、炭素排出量を減らすため、将来20〜30年間、負担の重い投資を続けることになるでしょう。
しかし、それでも、その費用は、原子力で発生する等量のエネルギーのそれより小さい。
原子力発電は、核兵器製造に利用される可能性があります。
私は、自分たちが非核の世界に移行するよう期待しています。
生育季が北方に移動する可能性がありますが、その場合、過剰温室効果をどの程度減らせるでしようか。
このごには、短期的観点の答と長期的観点の答があります。
思うに、短期的には、カナダ政府が例えばカナダ最北部に進んでインフラストラクチャー(道路、港湾、病院、学校、発電所、交通機関、潅概施設、通信施設、飛行場、その他社会の恒久的基幹施設)を創設し、耕作に適した気候に恵まれるようになるかも知れない新土地にカナダの農民が進んで移住し、これに投資する状況になるまで、かなりの遅れが生じ、何年もかかるでしょう。
移住の時期は、温暖化が現実になり、さらに例えば200マイル北方へ農場を移動する必要があるほど、十分暑くなったことを慎重に検討して認識することになるでしょう。
つまり、対応時間の遅れが生じるでしょう。
世界全体の農業は、長期的には特定の気候形態に対応・進化してきました。
およそ1000年前の農業の登場以来、気候はほとんど変わっていません。
従って、農業は既存気候系に調節されています。
気候変動が始まるとすれば、多くの調整や多くの投資が必要でしょう。
ここは潅漑施設を増やし、あそこは排水施設を増やすなどです。
もう1つの問題は北方地方の大部分の土壌です。
これは特別に良質なものでもありません。
カナダ北部の土壌層はかなり薄い。
トウモロコシ・ベルト地帯は世界に1つしかありません。
合衆国中西部です。
この地はかなり広大で、世界のパンかごの役割を果たしています。
この地域が乾燥するかまたは暑くなり過ぎて、トウモロコシの生産を維持できなくなり、それを失うかもしくはもっと小粒の穀物もしくはその他の作物に転換しなければならないとすれば、米国と世界は重要な財産を失う羽目になるでしょう。
大きな大陸、アジア大陸と北米大陸の内部が乾燥し、気温が上がり、乾燥が進む確率は高い。
気温上昇・乾燥の両方とも重要な食料生産地域で起きます。
従って、温暖化に関連する農業のプラス面もありますが、私の感じでは、短期的にも長期的にも、マイナス面がプラス面を大きく超えます。
恐らく有効な対策を必要とする食料危機についてお話頂きました。
これらの危機は、森林伐採や世界全体の水の過剰汲み上げなど、もっとも危険な脅威を加速するという重大な危機に発展するのでしょうか。
答はイエスだと信じています。
しかし、可能性のある形態は幾つかあります。
危険な問題は、環境悪化、経済不況、社会崩壊が相互に依存し始めることです。
環境悪化が社会崩壊を媒介として起きるかもしくはその逆の場合、困った状況が現実になるでしょう。
市民は短期の生存の問題に気を取られ、政治指導者が長期の利益を保証する措置をとることは不可能になるでしょう。
これは現実の危険です。
これらはすべて明らかに国際的な問題です。
あなたは、世界の状況や各国が国家主権を防衛する傾向があることに照らして、私たちがさらに前進して国家主権の概念の1部を放棄し、各国間の協力を促進する方向に転換する必要があるとお考えになりますか。
私たちはそのように希望しなければなりません。
これは、将来10年間の大きな挑戦課題で、私たちは状況が好転するよう、10年間もっぱら努力してきました。
私がご説明したこれらの傾向が将来10年の終期に至っても依然続く場合、社会崩壊と環境悪化の相互依存の規模はさらに大きくなるでしょう。
私たちが状況に関連して考えている形態の転換が必要です。
歴史的にいえば、この転換にもっとも近い方策は、1940年代のように戦勝国の役割を再定義したときに採用したものです。
戦勝国は常に略奪を行う。
…:これは伝統でした。
しかし、私たちはこの伝統を転換し、敗戦国の再建を助けました。
これは考え方の大きな転換でもありました。
問題は、私たちが現在安全保障を文字どおり再定義できる地点にさしかかっていることでしょうか。
今日の人類の展望に対する現実の脅威は大方、国と国との紛争ではなく、現在52億を数える人類と私たち皆が依存している自然系との関係にあるのかも知れない。
私たちはそのように認識できるでしょうか。
現在私たちの将来を脅威に曝しているのは人と人との関係ではなく、人と自然との関係なのかも知れません。
このように問題を捉え、1部政治指導者を動かして、政策や国際的イニシアティブに問題を発展させるよう努力すれば、私たちはチャンスに恵まれるでしょう。
人々は、CャーチルやRーズベルトたちが将来出現しないかと考えています。
Gルバチョフ氏は、私たちを正しい方向に指導する能力を備えた政治指導者の1人かも知れません。
しかし、彼は変革の必要を概念化・認識する能力では格段に優れているが、変革の実践の点では大きな成功を収めた訳ではないと結論しなければならないでしょう。
社会に於ける少なくとも彼自身の実践は、容易ならない状況に至っています。
世界は、恐らく、ノルウェー首相グロ・ハーレム・Bルントラント女史のような人物を必要としています。
彼女は、環境悪化が、現在人類の将来にとって、現実の脅威になる可能性があることを私たちが認識するよう、国際的な考え方の再構築を促進するうえで重要な役割を果たしています。
私たちは、このような指導者が世界の重要な地位に就き、変わりつつある時代が要請する、考え方の変革をもたらすよう希望しなければなりません。
あなたは終末論的なお話つまり暗い時代への回帰についてお話されています。
しかし、人類は、いつも問題を切り抜けてきたのではないでしょうか。
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